ダンシング・チャップリン
2011年 05月 19日
「ダンシング・チャップリン」を観て来ました
ローラン・プティ振付のバレエ作品「ダンシング・チャップリン(1991年初演)」を映画化したもので、休憩を挟む二部構成になっている映画です。ダンスが好きな方なら楽しめる映画ですが、好きでないと寝ちゃうと思います。もちろん興味があって観に来たのでしょうが、それでもいびきかいて寝てるお客さんがいました(笑)
第一幕<アプローチ>
ローラン・プティ振付の「ダンシング・チャップリン」を映画化するまでの60日間のドラマ。日本ではルイジ・ボニーノと草刈民代さんのリハーサルが始まり、周防監督はイタリアにプティを訪ね作品やチャップリンとの思い出話を聞く
この一幕、とても面白かったです
ルイジと草刈さんが意見を交わしながら作品を作りだす過程や、プロダンサーのレッスン風景を見ることが出来ます。草刈さん 「細部まで確認したいの」 と、振りや作品の持つ意味を熱心にルイジに聞いていました。逆にルイジは「そんなに堅く考えないで」と言っていました。
ルイジと民代さん。黄金狂時代より。
ルイジ以外に男性ダンサーが数名参加しています。空中のバリエーションのパートナーシップがどうしても上手くいかなくて男性ダンサーが交代を余儀なくされます。空中のヴァリエーションは男性が黒子のように動き、女性が宙を舞っているような踊りです。とても難しいリフトの連続なので、少しでも息がずれると危険です
草刈さんは 「これが舞台なら問題ない。少しリフトが揺れたとしても舞台なら観客の印象に残らない。でも映画は映像に残る。少しでも揺れたらそのままずっと残ってしまうから相手を代えて欲しい」 とおっしゃっていました。なるほど。舞台と映画は違いますもんね。
降板した男性ダンサーは 「クラシックはあまり踊らないんだ。ネオバレエが主だから」 と言っていましたし、納得して交代した様子でした。他の演目で生き生き踊っていました
空中のヴァリエーションより。(今回の演目の中で唯一クラシック要素の強い踊り)
休憩5分
映画なのに休憩~?と思いますよね(笑) この休憩は草刈さんの提案で取り入れられました。「第一幕にはダンサーの日常が映っており、逆に第二幕は完成されたバレエ作品の世界。バレエを作る生々しい裏舞台を見ていたのに、いきなり作品としてのバレエを見せられても見る側が戸惑う」という理由からです。周防監督は一・二幕ぶっ続けで上映する予定でした。はやりダンサーの見方は違うんですね~
第二幕<バレエ>
1.チャップリン 変身
2.黄金狂時代
3.二人の警官
4.ティティナを探して
5.チャールストン
6.外套
7.空中のバリエーション
8.小さなトゥ・シューズ
9.警官たち
10.キッド
11.街の灯
12.もしも世界中のチャップリンが手を取り合えたら
13.フィナーレ
2人の警官、警官たちの踊りが楽しすぎて!! 「私もこれ踊りたーい!!」 と思いました
ちなみにこの警官の踊りは屋外で撮影されました。第一幕の中で、周防さんは「この場面だけは屋外で撮りたい」と提案しますが、プティは「屋外は認めない。それなら映画化は中止する」と言います
しかし第二幕ではばっちり屋外で撮影されていました(笑) 「あれ~?プティからお許し出たの??」 と思ったお客さんが多いと思います。ダンスマガジン5月号の 「ダンシング・チャップリン特集」 によるとこの場面はプティに黙って 屋外で撮影し、完成品を見せたそうです。
周防さん、怒られたらどうしようと緊張していたそうですが 「ダンサーたちが素晴らしい」 と喜んでくれたそうです
周防さんいわく 「プティの頭の中にあったのは90年代、初演時の警官を踊ったダンサーの動きです。それを凌駕していたので屋外だとか屋内だとか関係なくなったのではないでしょうか。あの場面は動けることが第一条件なので」 とのこと。
バレエを習っている身としては勉強になることが多い映画でした!!ただ、チャップリンの作品自体に悲しさも秘められているので観終わった後はちょっと切ない気持ちになりました。
ローラン・プティ振付のバレエ作品「ダンシング・チャップリン(1991年初演)」を映画化したもので、休憩を挟む二部構成になっている映画です。ダンスが好きな方なら楽しめる映画ですが、好きでないと寝ちゃうと思います。もちろん興味があって観に来たのでしょうが、それでもいびきかいて寝てるお客さんがいました(笑)
第一幕<アプローチ>
ローラン・プティ振付の「ダンシング・チャップリン」を映画化するまでの60日間のドラマ。日本ではルイジ・ボニーノと草刈民代さんのリハーサルが始まり、周防監督はイタリアにプティを訪ね作品やチャップリンとの思い出話を聞く
この一幕、とても面白かったです
ルイジと草刈さんが意見を交わしながら作品を作りだす過程や、プロダンサーのレッスン風景を見ることが出来ます。草刈さん 「細部まで確認したいの」 と、振りや作品の持つ意味を熱心にルイジに聞いていました。逆にルイジは「そんなに堅く考えないで」と言っていました。
ルイジと民代さん。黄金狂時代より。
ルイジ以外に男性ダンサーが数名参加しています。空中のバリエーションのパートナーシップがどうしても上手くいかなくて男性ダンサーが交代を余儀なくされます。空中のヴァリエーションは男性が黒子のように動き、女性が宙を舞っているような踊りです。とても難しいリフトの連続なので、少しでも息がずれると危険です
草刈さんは 「これが舞台なら問題ない。少しリフトが揺れたとしても舞台なら観客の印象に残らない。でも映画は映像に残る。少しでも揺れたらそのままずっと残ってしまうから相手を代えて欲しい」 とおっしゃっていました。なるほど。舞台と映画は違いますもんね。
降板した男性ダンサーは 「クラシックはあまり踊らないんだ。ネオバレエが主だから」 と言っていましたし、納得して交代した様子でした。他の演目で生き生き踊っていました
空中のヴァリエーションより。(今回の演目の中で唯一クラシック要素の強い踊り)
休憩5分
映画なのに休憩~?と思いますよね(笑) この休憩は草刈さんの提案で取り入れられました。「第一幕にはダンサーの日常が映っており、逆に第二幕は完成されたバレエ作品の世界。バレエを作る生々しい裏舞台を見ていたのに、いきなり作品としてのバレエを見せられても見る側が戸惑う」という理由からです。周防監督は一・二幕ぶっ続けで上映する予定でした。はやりダンサーの見方は違うんですね~
第二幕<バレエ>
1.チャップリン 変身
2.黄金狂時代
3.二人の警官
4.ティティナを探して
5.チャールストン
6.外套
7.空中のバリエーション
8.小さなトゥ・シューズ
9.警官たち
10.キッド
11.街の灯
12.もしも世界中のチャップリンが手を取り合えたら
13.フィナーレ
2人の警官、警官たちの踊りが楽しすぎて!! 「私もこれ踊りたーい!!」 と思いました
ちなみにこの警官の踊りは屋外で撮影されました。第一幕の中で、周防さんは「この場面だけは屋外で撮りたい」と提案しますが、プティは「屋外は認めない。それなら映画化は中止する」と言います
しかし第二幕ではばっちり屋外で撮影されていました(笑) 「あれ~?プティからお許し出たの??」 と思ったお客さんが多いと思います。ダンスマガジン5月号の 「ダンシング・チャップリン特集」 によるとこの場面はプティに黙って 屋外で撮影し、完成品を見せたそうです。
周防さん、怒られたらどうしようと緊張していたそうですが 「ダンサーたちが素晴らしい」 と喜んでくれたそうです
周防さんいわく 「プティの頭の中にあったのは90年代、初演時の警官を踊ったダンサーの動きです。それを凌駕していたので屋外だとか屋内だとか関係なくなったのではないでしょうか。あの場面は動けることが第一条件なので」 とのこと。
バレエを習っている身としては勉強になることが多い映画でした!!ただ、チャップリンの作品自体に悲しさも秘められているので観終わった後はちょっと切ない気持ちになりました。
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momoyellow at 2011-05-21 10:14
めちゃくちゃ面白そうな映画ですね!!
周防監督・草刈さん・プティ。。。。そしてチャップリン!!
映画なのに、一幕・ニ幕っていうのがまたまたナイスです^^
「チャップリン自伝」読みなおそうかな~(^-^)
周防監督・草刈さん・プティ。。。。そしてチャップリン!!
映画なのに、一幕・ニ幕っていうのがまたまたナイスです^^
「チャップリン自伝」読みなおそうかな~(^-^)
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nanette48 at 2011-05-21 14:07
こんにちは☆
私もこの間観てきました!
近々、感想を書こうと思っていますが、
言いたいことのほとんど全てを、
しまじろうさんが書いてくださっているわ(笑)
『2人の警官』と『警官たちの踊り』、
すごく素敵でしたね!
プティの意見を押し切って外で撮影したの、
大正解だったと思います。
『空中のヴァリエーション』も美しかったし…。
一幕でのアプローチを観ている分、
二幕を観るときの思い入れが違うな〜と感じました。
私もこの間観てきました!
近々、感想を書こうと思っていますが、
言いたいことのほとんど全てを、
しまじろうさんが書いてくださっているわ(笑)
『2人の警官』と『警官たちの踊り』、
すごく素敵でしたね!
プティの意見を押し切って外で撮影したの、
大正解だったと思います。
『空中のヴァリエーション』も美しかったし…。
一幕でのアプローチを観ている分、
二幕を観るときの思い入れが違うな〜と感じました。
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ロンドンS
at 2011-05-22 00:11
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rabbitsick at 2011-05-22 01:23
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rabbitsick at 2011-05-22 01:27
nanetteさん
あ、nanetteさんも同じような感想を持ったのですね(笑)
警官の踊りは本当に楽しいですよね~。他がセンチメンタルな演目なだけに面白さが際立ちますよね!!屋外撮影で良かったと私も思いました☆
nanetteさんのおっしゃる通り、一幕で作品の意味や、プティ、ダンサーの思い入れを見ているので、いきなり二幕を観るのとは見方が変わりますよね。
私も 「ブラック・スワン」 観ましたよ~。そのうち感想UPします^^
あ、nanetteさんも同じような感想を持ったのですね(笑)
警官の踊りは本当に楽しいですよね~。他がセンチメンタルな演目なだけに面白さが際立ちますよね!!屋外撮影で良かったと私も思いました☆
nanetteさんのおっしゃる通り、一幕で作品の意味や、プティ、ダンサーの思い入れを見ているので、いきなり二幕を観るのとは見方が変わりますよね。
私も 「ブラック・スワン」 観ましたよ~。そのうち感想UPします^^
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rabbitsick at 2011-05-22 01:34
ロンドンSさん
「ダンシング・チャップリン」 バレエ好きなら絶対楽しめる映画だと思います!!屋外撮影のことなど、 映画を観ただけでは分からないこともあったのでダンスマガジンで予習しておいて良かったと思いました(笑)
「ダンシング・チャップリン」 バレエ好きなら絶対楽しめる映画だと思います!!屋外撮影のことなど、 映画を観ただけでは分からないこともあったのでダンスマガジンで予習しておいて良かったと思いました(笑)
by rabbitsick
| 2011-05-19 19:33
| その他(芸術)
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Comments(6)